近年では大型の台風が度々発生し、私たちの生活に大きなダメージを与えることもあります。
台風による強風で家の屋根材が吹き飛んでしまい、復旧が間に合わないという屋根被害も見られます。
台風シーズンが来る前に、屋根被害を最小限にするための事前チェックと補修ポイントをご紹介します。
◆台風による屋根被害を抑えるためには?
日本付近で台風が発生する時期としては、毎年7月から10月にかけて最も多くなります。
大阪・関西で甚大な被害をもたらした台風といえば、2018年9月3日~5日にかけて発生した台風21号。
関西空港では最大瞬間風速58.1m/sを観測し、関空連絡橋にタンカーが激突する事故なども発生。
台風が過ぎた後には、ブルーシートで覆われた民家の屋根が多く見られました。
台風による被害を最小限にするためにも、屋根の点検やメンテナンスは5月頃までにしておくのがベストでしょう。
◆家の屋根材に合わせてチェックしよう
家の屋根の状況をチェックする前に、屋根材の種類と特徴を知っておことが大切です。
また、ご自宅から見える範囲でチェックすることは問題ありませんが、ご自身で屋根に登って点検することは危険ですので、専門の業者に相談するようにしましょう。
●瓦屋根
日本の伝統的な瓦は耐久性が高く、瓦自体の耐久性は30~50年と言われています。
しかし、瓦屋根は桟木という角材に引っ掛けて施工していることが多いので、台風の風にあおられて飛散してしまう恐れがあります。
チェックポイントとしては、瓦の欠けや割れ、ズレがないかを確認したり、漆喰の劣化がないかの確認です。
●スレート屋根
スレートは、セメントを固めて平らな板状に成形した屋根材です。
比較的安価で加工しやすいメリットがあるため、広く普及しています。
ルーフィングと呼ばれる防水シートの上に、スレートを重ね合わせ釘で固定する施工方法。スレート自体の耐久年数は20~40年と言われていますが、台風の強風が襲った場合、屋根材が剥がれ落ちて風に飛ばされる可能性があります。
●ガルバリウム鋼板(金属屋根)
ガルバリウム鋼板とは、金属鋼板をアルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキをしたポピュラーな屋根材。
ちなみに金属鋼板を亜鉛でメッキしたものがトタンです。
ガルバリウム鋼板は、耐久年数が長く、金属なのにサビにくいというのが特徴。
軽量な素材なのでめくれや浮きなどがあると、飛散してしまう危険があるので注意が必要です。
●アスファルトシングル
北米で開発されたアスファルトシングルは、ガラス基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付け接着してある定番の屋根材です。シート状なので柔軟性があり、比較的軽量という特徴があります。セメント系接着剤で施工していますが、接着剤の量や圧着が不十分だと台風などの強風で飛散する可能性があります。
◆屋根材以外でチェックしておきたいポイント
屋根材以外に、屋根を構成する棟板金や軒天、雨樋などの状況も合わせてチェックするようにしましょう。
●屋根の頂上にある棟板金(むねばんきん)
棟板金は、戸建て住宅の最も高い位置に取り付ける屋根部材です。棟板金が飛散してしまうのは、台風による屋根被害でもよくある出来事。経年によってビスや釘が緩んでしまうことがあるので、棟板金が浮いていたり、ズレがないかを確認します。
●瓦を固定する漆喰(しっくい)
瓦屋根で棟瓦、丸瓦、のし瓦を固定しているのが漆喰です。経年によって固定力が弱まると、瓦の落下や飛散の原因になります。漆喰が割れている、剥がれている場合は、雨漏りの原因にもなるので確認が必要です。
●雨水の通り道、雨樋(あまどい)
雨を地上や下水へと排水するための道としての役割がある雨樋。落ち葉やゴミが詰まっていたり、経年によるひびや割れがあると、雨水が軒天、外壁をつたって建材の劣化を早めてしまう可能性も。また、ひびや割れがある場合は、台風による強風で破損・飛散してしまう可能性もあるので注意が必要です。
●屋根の裏側、軒天(のきてん)
突き出した屋根の裏側を軒天(軒裏)と言います。軒天に染みができていたり、腐食箇所があると台風の横殴りの雨風で被害が拡大してしまう可能性も。被害が大きくなると、雨漏りや屋根が吹き飛んでしまう原因にもなるのできちんとチェックしましょう。
◆新築から15~20年を目安に点検・メンテナンス意識を
台風による屋根被害を抑えるためのチェックポイントをご紹介しました。
屋根材によって耐久性に差はありますが、経年劣化は避けることはできません。
台風による被害を最小限にするためにも15~20年を目安に屋根の点検、メンテナンスを行うことを意識しておくと良いでしょう。